就学援助制度

 就学援助制度は、「義務教育は無償」とした憲法26条など関係法律にもとづいて、小中学生のいる家庭に学用品費・入学準備金・給食費などを補助する制度です。

 ところが、新得町内には就学援助制度に対する根強い偏見があり、受給者に対する嫌がらせが跡を絶ちませんでした。ついには脅迫状を送りつけられる人もあり、これは放っておけないと1995年9月28日に新聞折込チラシを町内配布(3330枚)しました。


あなたは、就学援助制度についてご存じですか

 就学援助制度は、「義務教育は無償」とした憲法26条など関係法律にもとづいて、小中学生のいる家庭に学用品費・入学準備金・給食費などを補助する制度です。
 小中学生のいる家庭はだれでも申請できますが、実際に受給できるのは、前年の給与収入あるいは所得金額が、各市町村で定めた認定基準額を超えない家庭です。
 認定基準額は家族構成などを元に計算しますが、例えば、次のような家庭が受給の対象となります。

給与収入金額の上限(給与所得者が1名の場合・1995年度)

家族 年 令 構 成 新得町 芽室町 帯広市
3人 35才・30才・9才 2,454,893円 4,023,999円 3,216,842円
4人 39才・37才・13才・9才 3,098,894円 5,047,999円 4,053,301円
5人 39才・37才・13才・9才・62才 3,501,982円 5,687,999円 4,581,868円

所得金額の上限(自営業などの場合・1995年度)

家族 年 令 構 成 新得町 芽室町 帯広市
3人 35才・30才・9才 1,551,400円 2,721,473円 2,086,200円
4人 39才・37才・13才・9才 2,002,200円 3,541,053円 2,746,600円
5人 39才・37才・13才・9才・62才 2,305,000円 4,054,038円 3,169,000円

 この制度は、市町村が実施したときに費用の半額を国が補助する仕組みになっていますが、市町村によって教育委員会の取り組み方も住民の意識も大きく違うようです。
 この制度の利用者率を十勝20市町村で比較すると、芽室町の 18.57%から浦幌町の1.37%まで、13.6倍もの格差があります。
 新得町は「住民福祉を原点とする町づくり」をめざしているのですから、他の町に良いところがあれば、どんどん見習ったらいいでしょう。
 新得町が芽室町並みの利用者率になったとして、町の負担増は年間374万円程度です。
 あとは町長と教育長のやる気℃汨謔ナす。

1994年度・集計表(十勝教育局調べ)

町 村 名 児童生徒数(人) 学用品費等の給与
を受けた者(人)
児童生徒に対
する比率(%)
芽 室 町 2046 380 18.57
帯 広 市 19278 2407 12.49
音 更 町 4264 464 10.88
忠 類 村 201 18 8.96
足 寄 町 1022 86 8.41
清 水 町 1255 91 7.25
幕 別 町 2705 181 6.69
新 得 町 805 53 6.58
広 尾 町 1184 70 5.91
豊 頃 町 535 29 5.42
士 幌 町 918 44 4.79
本 別 町 1171 56 4.78
大 樹 町 848 39 4.60
池 田 町 968 44 4.55
更 別 村 426 19 4.46
上士幌町 676 29 4.29
陸 別 町 310 13 4.19
中札内村 471 14 2.97
鹿 追 町 794 17 2.14
浦 幌 町 951 13 1.37
合 計 40828 4067 9.96

 また、受給資格があるにも係わらず申請をためらう人も多いようです。どうしてなのでしょう。例えば、新得町議会では、かつて、こんな発言がありました。

新得町議会会議録(1995年3月17日の予算特別委員会)抜粋

【湯浅 亮委員】 それから、今のいう、保護児童就学援助費というの僅かな金額だとは思いますけれども。児童数にしてかなりな数になっている訳であります。
 これらについてですね、十分な審査されていると思いますけれども、我々いろいろな角度でいろいろな方々の意見を聞く時にですね、相当行政に対して厳しい注文なり、ご意見なり持たれている家庭にも、そういう援児が居るというような話ですね、たまたま伺う事がございます。
 まあ、言葉過ぎると大変だと思いますが、十分そういった点にですね、配慮した審査をしておいて頂きたいと思います。
 公務員が守秘義務を守らず、町内に就学援助制度に対する無知と偏見があると、町民は安心して就学援助制度を利用できません。
 でも、これからは違います。
 町長は9月の町議会で「守秘義務を守らない公務員は懲戒処分」と明言しました。教育委員会も「町民が就学援助制度を正しく理解できるよう、お知らせなどの見直しを行う」と約束しました。

もっと就学援助制度を活用しましょう

 受給資格がありそうな方で、まだ申請を行っていない方は、教育委員会学校教育課総務係(4-5111 内線192または193)へ申し出てください。申請は年度途中でも受け付けられます。
 認定基準額引上げ・お知らせの内容・手続きの簡素化・個人情報保護など具体的な改善方法については、これから教育委員会と話し合うつもりです。ご意見やご要望等ありましたら、お寄せください。また、就学援助のことで何かお困りの方は、ご連絡頂ければ力になれるかもしれません。
 このチラシの内容については、できるだけ正確に、かつ分かりやすいように書いたつもりですが、複雑な制度のため、説明が不十分な点もあります。疑問な点がありましたら、できるだけ詳しくお答えします。
 最後に、重要なお願いです。このチラシについて反論をお持ちの方もいるでしょう。その場合は、直接、私に反論をお寄せください。おとなの偏見は子供に反映し、いじめの原因にもなります。この点に関しては、くれぐれも責任ある言動をお願いします。

95.9.28 発行/〒081 北海道上川郡新得町新内 芳賀 耕一 TEL/FAX
01566-4-6893
(このチラシは、教育委員会等に、誤りがないかをチェックして頂きました。)


 その後、新得町では、認定基準額の引上げ・お知らせ内容の改善などにより、受給率がアップしました。私の知る限り、嫌がらせなども無くなったようです。(1996/11記)

 最近の状況を問い合わせたところ、認定基準額の引下げがあったようです。(2005/1記)


給与収入金額の上限(給与所得者が1名の場合・新得町)

家族 年 令 構 成 1995年度 1996年度 2004年度
3人 35才・30才・9才 2,454,893円 2,671,790円 2,430,216円
4人 39才・37才・13才・9才 3,098,894円 3,382,042円 3,162,038円
5人 39才・37才・13才・9才・62才 3,501,982円 3,825,936円 3,616,344円

所得金額の上限(自営業などの場合・新得町)

家族 年 令 構 成 1995年度 1996年度 2004年度
3人 35才・30才・9才 1,551,400円 1,702,600円 1,519,600円
4人 39才・37才・13才・9才 2,002,200円 2,209,000円 2,032,000円
5人 39才・37才・13才・9才・62才 2,305,000円 2,564,200円 2,352,800円

 

新得町

年 度 児童生徒数(人) 学用品費等の給与
を受けた者(人)
児童生徒に対
する比率(%)
1994年度 805 53 6.58
1995年度 761 58 7.45
2004年度 546 55 10.07
(1995年度:1995.10.31現在・2004年度:2004.5.1現在)

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